日本の橋梁の現状

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自治体の維持管理の事例紹介

富山市・橋梁トリアージ

 

出典:「持続的かつ適正な橋梁マネジメントの実現に向けて」富山市橋梁マネジメント修繕計画:2020 年8 月

富山市が管理する橋は約 2,200 橋、多くは、高度経済成長の初期(1950 年代中頃)から整備され、建設から概ね 50 年を迎えます。橋の老朽化は日々進行し、現状は危機的な状況です。

橋の維持管理に充てることができる予算(コスト)は、人口減少・超高齢社会において減少すると考えられますが、老朽化の進行によって、対策に必要な費用(修繕・更新費)は増加するため、予算の不足、また、維持管理を担う人員の減少等により、十分な対策が実施できないことが懸念されます。

 

 

 

富山市では、「道路や橋の位置づけや役割、健康状態などから必要性などを評価し、重要な橋は優先的に修繕や更新を進める。一方、他の橋は重量制限や通行止めによって安全性を確保する。また、必要性が低下した橋などは統合・廃止」を基本方針としています。選択と集中によるメリハリのある橋梁マネジメントにより、必要性の高い橋を適正な状態で持続的に維持していきたいと考えており、このことを実現するため「橋梁トリアージ」という考え方を導入しています。

 

基本方針

◆限られた資源においても実行[効]力のある橋梁マネジメントを実現

◆新たな仕組みの導入により業務の効率化・高度化を推進

◆選択と集中によるメリハリのある橋梁マネジメントの実施

 

 

 

千葉市・橋梁長寿命化修繕計画

出典:「千葉市橋梁長寿命化修繕計画」平成28年11月

 

千葉市では、予防保全型の維持管理に転換することで、橋梁の長寿命化を図り、予算の平準化と維持管理コストの縮減を行い、次世代に大きな負担をかけることなく、道路交通の安全性と信頼性を将来にわたり確保することを目的に、平成 22 年 5 月に「千葉市橋梁長寿命化修繕計画」を策定し、平成 23 年度から老朽化対策に取り組んできたところです。

千葉市橋梁長寿命化修繕計画策定に当たっての基本方針

(1)全橋梁を対象とした計画の策定
道路管理者が管理するすべての橋梁を対象とし、長寿命化修繕計画を策定します。

(2)道路交通の安全性・信頼性を将来にわたって確保
日常パトロールによる通常点検と、5 年に 1 回を基本とする定期点検を計画的かつ継続的に実施することにより橋梁の状態を早期かつ的確に把握し、早期に維持修繕を実施していくことで、道路交通の安全性・信頼性を将来にわたり確保します。

(3)維持管理のコスト縮減と予算の平準化
今後も引き続き、予防保全型の維持管理を計画的に進め、維持管理費のコスト縮減とともに、財政負担が短期間に集中しないよう予算の平準化を図ります。

(4)継続的な維持管理手法の構築
「点検」→「診断」→「措置」→「記録」といった維持管理のメンテナンスサイクルを定着させ継続していくために、一元的な管理を行うのではなく、橋梁種別やタイプ毎に分類し、メリハリのある管理方針に基づいて、点検方法や点検頻度などを設定して、維持管理の効率化を図ることで、継続可能な維持管理手法を構築します。

(5)職員点検によるコスト縮減
職員が橋梁点検を実施することによって、点検に係わるコストを縮減します。併せて、職員の継
続的な技術力向上と、職員間の技術力の継承が行われる体制を作ります。

 

 

 

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